ハイブリダイゼーション
公式の説明
sacai の About は、考え方の中心を、「ハイブリダイゼーション(掛け合わせ)」と呼んでいる。ニットと、非常に細い織物のような、対照的な質感の生地を並べること。そして、服のパターンを読み替える技法で、服を、思いがけない形とシルエットにすること。この二つが、柱になっている。

女性らしさの、先にあるもの
コレクションは、女性らしく見えるかもしれないが、阿部の関心は、唯一無二で、時代に左右されず、革新的で実験的な服を作ることにある、と公式の About は書いている。基本の服や古典的な服を、組み替えて変形することで、特別な場面だけでなく、色々な場面に移れる服になるという。
形で見る、ハイブリッド
繋ぐ、外す──モンクレール
2024年2月に発表された、モンクレールとの協業は、モンクレールの70周年を、阿部が受けて、次の70年をどう考えるか、から生まれた。4つのルックが、複数のパーツで構成され、外して、また別の形に繋げられる。ジャケットをパンツに繋いで、ボイラースーツにする。ファスナーを返すと、袖が開き、ダウンがケープになる。着る人が、服に関わって、色々な着方を見つけるように、つくられている。

貼り合わせる──ACRONYM
2022年の ACRONYM® との協業の発表は、テーマを「結ぶ(bonding)」とし、2つの素材を繋ぐ技術であり、一体感の比喩でもあると書いている。sacai が、最初から大切にしてきた、二つの考えだという。ACRONYM® のエロルソン・ヒューは、二つのブランドの哲学の、本当の掛け合わせで、全体が、部分の和より大きくなったと語っている。
読み替える──軍服とデニム
2024年10月の SPIEWAK との協業は、双方の軍服の要素を使い、ワークウェアの考え方を新しくした。プリーツや、ダブルジップなどの細部が、sacai らしさを示すと、発表は説明している。2026年9月の Levi’s との3度目の協業の発表は、sacai らしさの中心を、対照的な質感の掛け合わせと、見慣れた柄を新しい形に読み替えることと書いている。
着るときの視点
- 素材の境目を見る:ニットと織物など、素材が切り替わる場所に、sacai らしさが出る
- 外せる、繋げる:ファスナーやパーツで、着方を変えられる服がある。試着で、動かしてみる
- 全体は、シンプルに:一着の中に、情報が多いので、合わせる服は、静かにする
ハイブリッドから見る
二つの物を、一つにするとき、どちらかの良さを消さない。sacai の服は、その工夫の跡を、そのまま見せている。ブランドの歴史は、別の記事で読める。


