明るい白いスタジオの壁に沿って並ぶ、同じ白い腰掛けと、最後の1脚だけ黄色の腰掛け
SUCCESSORS

Rossella Jardini から、ジェレミー・スコット、アッピオラーザまで──MOSCHINO を継いだ人たち

フランコ・モスキーノの死から、32年。MOSCHINO は、Rossella Jardini、ジェレミー・スコット、Davide Renne、アドリアン・アッピオラーザと、舵取りが代わってきた。それぞれの時代を、報道の原文から読む。

文 Shiori Kinugasa | 公開 2026.11.01 イメージ画像(AI生成):受け継ぐ席のイメージ(実在の場所ではありません)
創業者の声は、一人では、続かない。
継ぐ人が代わるたびに、笑いの形が、変わった。

Rossella Jardini(1994〜2013年)

魂を、守る

Il Post によれば、フランコ・モスキーノの最大の協力者の Rossella Jardini が、創業者の死の後、2013年まで、会社と創作を率いた。Jardini 本人は、Fashion Week Online のインタビューで、フランコと、1985年から、一緒に仕事をし、1994年からは、「彼の魂を、守ることに、身を捧げた」と語っている。

Numéro は、Jardini が、20年近く、ブランドの DNA を守りながら、シルエットを、現代に合わせたと書いている。この時期に、マドンナやレディー・ガガの舞台衣装を手掛け、2006年の、トリノ冬季オリンピックの公式の衣装も作った(Numéro)。

その後

FashionUnited によれば、Jardini は、ジェレミー・スコットの起用を機に、ブランドを離れ、2年ほどの休みの後、自分の名前のブランドを始めた。Jardini は、フランコには、「才能」があり、自分には「天職」があった、と語っている。

ジェレミー・スコット(2013〜2023年)

ポップカルチャーへ

Il Post によれば、2013年10月28日に、ジェレミー・スコットの起用が発表された。Jardini が、30周年への敬意と別れを込めた80点のコレクションを見せた、直後のことだった。CNN は、スコットの最初のコレクション(2014年)が、マクドナルド、ハーシーズ、バドワイザーなどの、アメリカの消費のロゴを、服に織り込んだと書いている。

白い机に重ねた、表紙に何も書かれていない黒いノート5冊と、黄色のしおり
イメージ画像(AI生成):歴代のデザイナーのイメージ(実在の物ではありません)

CNN によれば、スコットは、10年間、劇場のような演出と、遊び心のある時代の読みで、知られた。マリー・アントワネット風の、小さなパニエのスカート、紙人形の模様、ビニールのプールの浮き輪を使った夜会服などがある。2015年の、スーパーボウルのハーフタイムショーでは、ケイティ・ペリーの衣装を作り、メットガラでは、カーディ・Bの、真珠の飾りのドレスを作った。

nss magazine は、スコットの時代を、最近の中で、最も商業的に成功した時期と書き、売上が、2012年の約1億5200万ユーロから、2021年の2億5800万ユーロ超に増えたとする。同じ記事は、その成功が、ブランドのファッションとしての個性を、薄めたとも指摘している。これは、同誌の見方である。

Davide Renne(2023年)

Fashion Dive によれば、Davide Renne は、2023年10月に任命され、就任の9日後の、11月に亡くなった。その後、クリエイティブ・ディレクターの席は、空いたままだった。

アドリアン・アッピオラーザ(2024〜2026年)

Fashion Dive によれば、親会社 Aeffe は、2024年1月30日に、アドリアン・アッピオラーザの就任を発表した。ウィメンズ、メンズ、アクセサリーを見る立場で、最初のショーは、2月22日に、ミラノの Museo della Permanente で開かれた。アッピオラーザは、10年間、ロエベの、ウィメンズのレディ・トゥ・ウェアのデザインディレクターを務め、その前は、クロエで、同じ役職だった。同誌は、フランコ・モスキーノ以降、5人目のクリエイティブ・ディレクターと書く。

Milano Finanza によれば、2026年6月19日に、Moschino は、アッピオラーザとの、2年間の協力を、双方の合意で終えたと発表した。アッピオラーザは、「重要なイタリアのブランドで、自分の創造性を表す、大きな機会を得た」と述べている。

見方

Jardini は、魂を守り、スコットは、ポップカルチャーで、売上を伸ばし、アッピオラーザは、歴史を学ぶ姿勢で、始めた。三者三様の、フランコの継ぎ方である。次の二人の時代は、別の記事で読める。

要点

POINTS
  • Rossella Jardini は、1994年から2013年まで、率いた。トリノ冬季オリンピックの衣装や、マドンナ、レディー・ガガの舞台衣装も手掛けた(CNN、Numéro)。
  • ジェレミー・スコットは、2013年10月から2023年3月まで。2014年の最初のコレクションは、アメリカの消費をテーマにした(Il Post、CNN)。
  • 2023年10月に任命された Davide Renne は、就任の9日後に亡くなり、2024年1月に、アドリアン・アッピオラーザが就いた。アッピオラーザは、2026年6月に退いた(Fashion Dive、Milano Finanza)。
この記事を書いた人 Shiori Kinugasa
参考資料:CNN「Jeremy Scott exits Moschino after a decade of cheeky, pop culture-saturated collections」(2023年3月) https://amp.cnn.com/cnn/style/article/jeremy-scott-moschino-exit Numéro「Moschino」(2025年7月25日) https://numero.com/portrait/moschino/ Il Post「Moschino dopo Moschino」(2015年7月5日) https://www.ilpost.it/2015/07/05/moschino-dopo-moschino/ FashionUnited「Former Moschino Creative Director Has Eyes for the U.S.」(2016年10月28日) https://fashionunited.uk/news/fashion/former-moschino-creative-director-has-eyes-for-the-u-s/2016102822271 Fashion Week Online「Interview with Rossella Jardini: Milan Fashion Week Spring 2018」(2017年9月25日) https://fashionweekonline.com/interview-rossella-jardini-milan-fashion-week-spring-2018 Fashion Dive「Moschino appoints Adrian Appiolaza to creative director role」(2024年1月30日) https://www.fashiondive.com/news/moschino-names-adrian-appiolaza-creative-director/706018/ Milano Finanza「Moschino conferma l'uscita di Appiolaza」(2026年6月19日) https://www.milanofinanza.it/fashion/moschino-conferma-l-addio-di-appiolaza-202606191821479350 nss magazine「Adrian Appiolaza exits Moschino: what's next for the brand?」(2026年6月19日) https://nssmag.com/fashion/45815/adrian-appiolaza-leaves-moschino-creative-director (確認日:2026年10月24日)

CONTINUE READING