ヴェネトの静かな制作室の長い机に沿って並ぶ、形の違う5脚の空の木の椅子
DIRECTORS

ブラジオン、Maier、リー、ブレイジー、トロッター──Bottega Veneta のクリエイティブ・ディレクターたち

1980年代から2000年代初頭の Laura Braggion、2001年からの Tomas Maier、2018年の Daniel Lee、2021年の Matthieu Blazy、そして2025年の Louise Trotter。Bottega Veneta の舵を取った人々の交代を、WWD JAPAN と FASHIONSNAP の報道から読む。

文 Shiori Kinugasa | 公開 2026.11.01 | 更新 2026.11.05 イメージ画像(AI生成):歴代のディレクターのイメージ(実在の場所ではありません)
名前を掲げない家だからこそ、
舵を取る人の交代が、色濃く出る。

Laura Braggion

1980年代から2000年代初頭

FASHIONSNAP によれば、ラウラ・ブラジオンは、1980年代から2000年代初頭にかけて、Bottega Veneta のクリエイティブを統括した。人物の経緯は、別の記事「ゼンジアーロ、タッデイ、ラウラ・ブラジオン」で読める。

Tomas Maier

2001年から2018年

Wikipedia によれば、2001年に、グッチ・グループが Bottega Veneta を買収し、同じ年に、Tomas Maier がクリエイティブ・ディレクターに就いた。WWD JAPAN は、2018年7月に後任の Daniel Lee が、「17年間率いてきた」Maier の後を継いだと書く。

Daniel Lee

2018年から2021年

WWD JAPAN によれば、Daniel Lee は2018年7月に就任し、ブランドのヘリテージをモダンに再解釈して、ヒット商品を生んだ。ロゴを一切あしらわないクラッチ「ザ・ポーチ」(2019年春夏)、イントレチャートの大きさを巨大化させたショルダーバッグ「ザ・カセット」(2019年プレ・フォール)、植物を連想させる明るい緑「ボッテガ・グリーン」などだ。2021年11月10日に、ケリングが、約3年間率いた Lee の退任を発表した。FASHIONSNAP(2025年10月)は、Lee と Blazy を、ブランドの若返りに成功し、人気を押し上げた歴代のデザイナーと評する。

淡い木の机に、少しずらして重ねた、落ち着いた色の亜麻布の表紙のファイル5冊と鉛筆
イメージ画像(AI生成):5人の仕事のイメージ(実在の物ではありません)

Matthieu Blazy

2021年から2024年

WWD JAPAN と FASHIONSNAP によれば、Matthieu Blazy は、2021年11月に、新しいクリエイティブ・ディレクターに指名された。当時、ブランドで、プレタポルテのデザイン・ディレクターを務めており(FASHIONSNAP によれば2020年から)、2022年2月に、最初のコレクションを見せる予定だった。2024年12月、WWD JAPAN は、Blazy が「シャネル」に移ることを伝えた。WWD JAPAN は、Blazy を、レザーを革新的な方法で取り入れ、職人とのものづくりを大切にし、ブランドに新たな興奮と活気をもたらした人物と評する。

Louise Trotter

2024年12月の発表

WWD JAPAN(2024年12月13日)によれば、「カルヴェン」のクリエイティブ・ディレクター Louise Trotter が、Blazy の後任として発表された。2025年1月24日に「カルヴェン」を去り、同月末に Bottega Veneta に入社する予定だった。英国出身で、ニューカッスル大学でファッションデザインを学び、「ウィッスルズ」、「カルバン・クライン」、「ギャップ」、「トミー ヒルフィガー」、「ジグソー」を経て、2009年に「ジョゼフ」、2018年10月から約4年間「ラコステ」、2023年2月から「カルヴェン」で、クリエイティブ・ディレクターを務めた。

2025年9月のデビュー

FASHIONSNAP によれば、Trotter のデビューは、2026年春夏のミラノ・ファッションウィークで、2025年9月に行われた。視線は、直近のディレクターではなく、ブランド創業後の初期(1966年から1977年)に向けられた。FASHIONSNAP は、Trotter が、ブランド初の女性ディレクターではないとも書く。コレクションの中身は、「イントレチャート」の記事で読める。

名を掲げない家で

編み上げた物語

FASHIONSNAP は、Braggion から、Tomas Maier、Daniel Lee、Matthieu Blazy まで、歴代のデザイナーたちが、繋ぎ、編み上げてきた物語の延長に、Trotter の仕事を置く。人が替わっても、イントレチャートと、ロゴを掲げない考えが、家をつないできたということだ。

要点

POINTS
  • Tomas Maier は、2001年から17年間、ブランドを率いた。2018年7月に Daniel Lee が後を継ぎ、約3年後の2021年11月に退任が発表された(WWD JAPAN)。
  • Matthieu Blazy は、社内でプレタポルテのデザイン・ディレクターを務めていた人物で、2021年に指名された。2024年12月に、「シャネル」への移籍が伝えられた(WWD JAPAN)。
  • Louise Trotter は、2024年12月13日に発表され、2025年1月末に入社の予定だった。2025年9月に、デビューのコレクションを見せた(WWD JAPAN、FASHIONSNAP)。
この記事を書いた人 Shiori Kinugasa
参考資料:WWD JAPAN「「ボッテガ・ヴェネタ」の新クリエイティブ・ディレクターに「カルヴェン」のルイーズ・トロッター マチュー・ブレイジーの後任」(2024年12月13日) https://www.wwdjapan.com/articles/1988191 WWD JAPAN(ダニエル・リーの退任と、マチュー・ブレイジーの指名の記事) https://www.wwdjapan.com/articles/1287348 WWD JAPAN「「ボッテガ・ヴェネタ」ダニエル・リーが生み出した7つのヒットアイテム&スタイルをおさらい」(2021年11月12日) https://www.wwdjapan.com/articles/1286534 FASHIONSNAP「ボッテガ・ヴェネタ」マチュー・ブレイジーの就任(2021年11月16日) https://www.fashionsnap.com/article/2021-11-16/bottegaveneta-matthieublazy/ FASHIONSNAP「過去と未来を結ぶイントレチャート「ボッテガ・ヴェネタ」とルイーズ・トロッターの新たな対話」(2025年10月3日) https://www.fashionsnap.com/article/bottegaveneta-26ss-debut/ Wikipedia「Bottega Veneta」(2001年の就任と買収の補足) https://en.wikipedia.org/wiki/Bottega_Veneta (確認日:2026年10月30日。Tomas Maier のカタカナは、WWD JAPAN が「トーマス・マイヤー」、FASHIONSNAP が「トーマス・メイヤー」と、表記が分かれるため、ラテン文字のままにした。Daniel Lee の就任は、WWD JAPAN が2018年7月、Wikipedia が2018年6月と書き、月が食い違う。2018年とし、7月は WWD JAPAN の表記とした。Maier の就任の年は、Wikipedia の2001年と、WWD JAPAN の「17年間」から導いた2018年が整合する。Blazy の功績の詳細は、Wikipedia のみの記述が多く、書いていない)

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