名前に仕込んだ冗談
ブランド名は、英語の「sunny」を、イタリア語風に綴り直した「SUNNEI」。The New Order のインタビューで、二人は、外来語をイタリア人が、まったく勝手な(そして、とてもイタリア的な)ルールで発音することに、ずっと魅力を感じてきた、と語っている。名前自体が、イタリア語の癖への、小さな冗談である。
「I hate fashion」
Grailed は、ブランドの遊び心の例として、「I hate fashion(ファッションなんて嫌い)」と書いたTシャツをあげている。ファッションの会社が、ファッションを茶化す。この態度が、ブランドの出発点にあった。

ショーは遊び場
- 2016年 ミラノ・ファッション・ウィークのデビューは、フラッシュモブだった(W Magazine)
- 2023年春夏 双子のモデルが、目まぐるしく早変わりした
- 2023年秋冬 モデルが、客席にクラウドサーフィンした
- 2024年春夏 客が、パドルで、各ルックを0から10で採点した
- 2025年9月 クリスティーズと組んだ、模擬オークションを開いた
2023年春夏から2025年の演出は、W Magazine と Designscene が伝えている。どれも、ファッションの「見る」「評価する」「売る」という儀式を、ショーの中に取り込んだものだ。
参加させる
Designscene は、SUNNEI を、ランウェイではなく、遊び場、街でスカウトしたモデル、パレードではなくパフォーマンスで、ショーを再定義したブランドと紹介している。客は、見るだけでなく、点をつけたり、競り合ったりして、ショーの一部になった。

MOSCHINOへの道
二人が、MOSCHINO に迎えられたのは、この遊び心が、買われたからだ。MOSCHINO は、創業者のフランコ・モスキーノが、笑いと皮肉で、趣味、地位、消費、慣習を問い直してきたブランドである。二人は、就任の声明で、MOSCHINO を、「ポップカルチャーを、美学としてだけでなく、批評の道具として使う、文化的なメゾン」と呼んだ。
遊びの中身
SUNNEI の遊び心は、ふざけているだけではない。評価、価値、欲望というファッションの仕組みを、ショーの中で見せて、笑いに変えた。色が豊かで、気楽な服は、その入り口だったと思う。


