2020 ロックダウンのなかで
2020年の夏、SUNNEI は、新しい仕組み「Canvas」を発表した。WWD によると、ミラノがロックダウンされた2月に、ずっと考えていた、自分たちの事業のやり方を試す時が来たと、シモーネ・リッツォは考えたという。ブランドの売上の約7割は、卸売だった。

仕組み
- VRに対応した、自社開発のプラットフォーム
- 30の小売店が、50点のジェンダーレスな服と小物を、カスタマイズできる
- 変えられるのは、シャツの袖の長さなどの細部、生地、色、染め、ステッチ
- 五つの手順で選ぶ
- 2020年12月から、店頭に並んだ
服は、毎シーズン新しく作るのではなく、ブランドの定番や、繰り返し売れる服を、店ごとに仕立て直す。リッツォは、季節や流行をこえた、小売店との緊密な協力だと説明している。

なぜ、始めたのか
リッツォは、次々に新作を出すことに追われて、創作の勢いと、研究の時間が奪われていた、と語っている。ゆっくりした歩みで、ブランドの定番を作り直す。ランウェイのコレクションは、もっと実験的に。この二本立てが、Canvas の狙いだった。
ロリス・メッシーナは、小売店のバイヤーが、慌てて、似た商品ばかりを選んでしまう問題にも触れ、Canvas は、自分の店と、客に合う物を、じっくり考える機会になると話している。
色を選ぶ
Canvas の画面は、人形のようなアバターが動く、アート寄りのデザインにした、とリッツォは話している。服の色や生地を選ぶ作業その物を、ブランドらしい遊びにした。色が豊かなブランドらしい、仕組みである。
その後
Designscene は、Canvas を、客が、デザインをカスタマイズして、「共同所有」する実験として紹介している。最終顧客に広げる計画は、WWD の記事でも、既に語られていた。
服から見る
Canvas は、服を、完成品として売らない発想である。買う人が、色や長さを選んで、自分の服にしていく。SUNNEI が愛したデニムのような、定番の服に、色や細部を重ねて、自分の一着にする。服選びの楽しさを、思い出させる実験だったと思う。


