会社勤めを辞めて
2014 二人の出会い
SUNNEI(スンネイ)は、2014年、ロリス・メッシーナとシモーネ・リッツォが、ミラノで始めたブランドである。メッシーナはフランスのグルノーブル、リッツォはイタリア南部の出身。二人は、ミラノで、共通の友人に紹介されて出会った。どちらも、当時の仕事に物足りなさを感じていた。
二人は、デザイン学校の出身ではない。ビジュアル・マーチャンダイジング、バイイング、デジタルなど、ファッションの現場で積んだ経験をもとに、自分たちのブランドを始めた。創業年は、2015年とする資料もある。

名前は、歌から
ブランド名は、英語の「sunny(陽気な)」を、イタリア語風にしたものだ。W Magazine のインタビューで、二人は、車で曲を聴いていて、歌詞に「sunny」とあったので、イタリア語化した、と語っている。
The New Order のインタビューでは、この名前に、皮肉、自然さ、新鮮さ、自由な考え方が入っていると説明した。曲はスティーヴィー・ワンダーの「Sunny」とする記事もあるが、二人自身が曲名を語った記録は、今回確認できなかった。
気楽で、おかしな服
2014〜2018 直販のメンズウェアから
最初は、直販のメンズウェアのブランドだった。2018年に、ウィメンズを加えた。W Magazine(2016年)は、このブランドの服を、やわらかなTシャツと、ゆったりして、きちんと仕立てた服と紹介している。二人自身は、「無頓着で、自由。皮肉で、おかしい。それが生き方だ」と語っている。
ミラノの若い声
Grailed は、このブランドを、デニムへの変わらない愛と、「I hate fashion」のTシャツのような遊び心を、特徴にあげている。服は、手持ちの服に混ぜやすい、ゆったりした形が中心だったとされる。
ショーを、遊び場にする
SUNNEI は、ショーでも知られた。2016年に、ミラノ・ファッション・ウィークにデビューしたときは、フラッシュモブだった。2023年春夏には双子のモデルによる早変わり、2023年秋冬にはモデルのクラウドサーフィン、2024年春夏には、客がパドルで、各ルックを0から10で採点する演出があった。詳しくは、別の記事で読む。
2020 Canvas
2020年、二人は、VRを使ったカスタマイズのプラットフォーム「Canvas」を始めた。小売店が、服の細部を選んで、自分の店に合うコレクションをつくる仕組みである。これも、別の記事で読む。
2025 幕を閉じる
2025年9月、2026年春夏のショーとして、ミラノで、クリスティーズと組んだ模擬オークションが開かれた。ブランドが「売却」され、二人自身も、ロットとして競りにかけられた。
数時間後、メッシーナとリッツォは、SUNNEI を離れることを発表した。ブランドは、その後、清算に入った。FashionUnited は、2026年6月の記事で、SUNNEI が清算に入っていると伝えている。詳しくは、別の記事で読む。

その後
2026年6月、二人は、MOSCHINO のクリエイティブ・ディレクターに就任した。MOSCHINO は、皮肉とユーモアで知られるブランドで、SUNNEI で培った遊び心を、新しい舞台で見せることになる。こちらも、別の記事で読む。
今、SUNNEI を知るなら
ブランドは終わったが、色が豊かで、ゆったりして、少しおかしい服の考え方は、消えたわけではない。自分の気分に合わせて着る。その姿勢は、MOSCHINO での仕事を通して、続いていく。


