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鮮やかな色の毛糸や生地の見本が並ぶ、明るいロンドンのスタジオ
SINCE 2008

JW ANDERSON、ロンドンの小さなアクセサリーから始まった歩み

北アイルランド出身のデザイナーが、ロンドンで始めたブランド。2008年の創業から、LVMHとの提携、そして2020年代までを、公式サイトと報道をもとにたどる。

文 Shiori Kinugasa | 公開 2026.10.17 | 更新 2026.10.23 | 読了 5分 イメージ画像(AI生成):色彩豊かなデザインスタジオのイメージ
メンズとウィメンズの間に、
もう一つの入口を作ったブランド。

北アイルランドから、ロンドンへ

2008 アクセサリーから始まる

JW ANDERSONは、2008年、北アイルランド出身のデザイナー、ジョナサン・アンダーソンが、ロンドンで立ち上げたブランドである。最初に注目を集めたのは、凝ったアクセサリーのコレクションだった。それが、同じ2008年の、ロンドン・ファッション・ウィークへの参加に繋がった。

立ち上げの頃は、メンズが中心だった。メンズとウィメンズの要素を、意識的に交差させて、考えさせるシルエットを作る。その独特の視点が、熱心なファンを生み、2010年に、ウィメンズのカプセルコレクションを発表するきっかけになった。

ブランドを始める前

ジョナサン・アンダーソンは、2005年に、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業した。ブランドを始める前は、プラダで、ビジュアル・マーチャンダイザーとして働いていたとされる。人物については、別の記事で、詳しく読む。

広がる仕事

2012 トップショップとの協業

ブランドがイギリスで広く知られるようになったのは、2012年、ハイストリートのトップショップと協業して、限定のコレクションを出したときだった。2013年にも、再び協業している。同じ2012年には、英国ファッション・アワードの「新進気鋭賞(レディ・トゥ・ウェア)」を受賞した。

当時の記事は、アンダーソンを、男性用と女性用の、両方のニットで知られ、既に熱心なファンのいるデザイナーと紹介している。協業のコレクションには、ジャージー、デニム、ニット、アウターが並び、アンダーソンが選んだ、鉛筆やルービックキューブ、写真集も、同じ売り場に置かれた。

2013 ヴェルサスとの仕事

2013年5月、ヴェルサーチの若者向けライン「ヴェルサス」の、再出発のコレクションを、ジョナサン・アンダーソンが手がけた。ニューヨークで発表され、ボーイズにもガールズにも向けた、切り込みのあるデザインや、ヴェルサスの象徴である安全ピンが、取り入れられた。

2013 LVMHとの提携

2013年9月、LVMHが、JW ANDERSONの株式の少数を取得した。この取引の一環として、ジョナサン・アンダーソンは、スペインの老舗、ロエベのクリエイティブ・ディレクターにも就くことになった。LOEWE の公式の沿革は、就任を2014年と書いている。取引の条件は、公表されなかった。

カラフルな建物が並ぶ通りと、鮮やかなニットが飾られたウィンドウ
イメージ画像(AI生成):ロンドンの通りのイメージ(実在の店舗ではありません)

賞と、初めての展覧会

2014年には、英国ファッション・アワードの、メンズウェア・デザイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。2015年には、メンズとウィメンズの両方の「デザイナー・オブ・ザ・イヤー」を、同じ年に受賞した。ブランドとして、初めてのことだった。

2016年には、ロンドンのショーディッチに、展示と店を合わせた「ワークショップ」を開いた。2017年には、イングランド北部のヘップワース・ウェイクフィールドで、初めての展覧会「Disobedient Bodies(従わない身体)」を開いている。40人を超える芸術家やデザイナーの、100点を超える作品が並んだ。

2020年代

2020 レインボー・カーディガン

2020年、2020年春夏のメンズ・コレクションのカーディガンを、歌手のハリー・スタイルズが着たことが、TikTokで、編み物の流行を生んだ。ジョナサン・アンダーソンは、その柄の編み方を公開し、同じ年に、ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)が、このカーディガンを収蔵した。この年、ブランドは、ロンドンのソーホーに、旗艦店も開いている。

鮮やかな色の毛糸の玉と、木の編み針
イメージ画像(AI生成):毛糸と編み針のイメージ(特定の商品ではありません)

2022 鳥の形のクラッチ

2022年秋冬のメンズ・コレクションで、ハトの形のクラッチバッグが発表された。3Dプリントでつくられ、右の翼を開けると、内側に収納がある。ランウェイでの登場のあと、広く話題になり、のちに販売された。その後も、2023年秋冬のコレクションのカエルをはじめ、動物の形のクラッチが続いている。鞄もこのブランドの顔の一つだが、中心にあるのは、服である。

2023〜2024 賞が続く

2023年、ジョナサン・アンダーソンは、アメリカファッションデザイナー協議会(CFDA)の「インターナショナル・デザイナー・オブ・ザ・イヤー」と、英国ファッション・アワードの「デザイナー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。2024年には、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に入り、英国ファッション・アワードでも、2年続けて「デザイナー・オブ・ザ・イヤー」になっている。

2025 ディオールへ

2014年から続いたロエベでの仕事を終え、2025年、ジョナサン・アンダーソンは、クリスチャン ディオールの、ウィメンズ、メンズ、オートクチュールの、クリエイティブ・ディレクターに任命された。ロエベとディオールのことは、別の記事で読む。

今、身に着けるなら

公式サイトの服の欄には、ニット、コート、デニム、シャツ、フーディーなどが並ぶ。なかでも、色と編み目の楽しさは、このブランドらしさが一番出るところだと思う。ふざけているようで、本気という性格は、一枚のニットを手に取ると、よく分かる。入り口には、まずカーディガンの記事をすすめたい。鞄やアクセサリーも、服の延長にある小物として、見ていくと楽しい。

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要点

POINTS
  • 2008年、ジョナサン・アンダーソンがロンドンで始めたブランドで、最初に注目を集めたのは、凝ったアクセサリーだった。
  • 2013年にLVMHが少数株を取得し、アンダーソンは、ロエベのクリエイティブ・ディレクターに就くことになった(LOEWE の公式の沿革では、就任は2014年)。
  • 2020年のカーディガン、2022年のハトの形のクラッチなど、中心は服で、鞄もブランドの顔の一つである。
この記事を書いた人 Shiori Kinugasa
参考資料:JW Anderson 公式サイト「About Us」 https://jwanderson.com/pages/about-us The Guardian「LVMH buys stake in fashion label JW Anderson」(2013年) https://www.theguardian.com/business/2013/sep/26/lvmh-buys-stake-jw-anderson The Guardian「‘It is quite petrifying’: designer JW Anderson on his first exhibition」(2017年) https://www.theguardian.com/artanddesign/2017/mar/10/quite-petrifying-jw-anderson-hepworth-wakefield-disobedient-bodies CNN「The V&A museum has acquired the Harry Styles cardigan that sparked a TikTok craze」(2020年) https://www.cnn.com/style/article/harry-styles-cardigan-va-museum/index.html Wikipedia(英語版)「JW Anderson」 https://en.wikipedia.org/wiki/JW_Anderson Wikipedia(英語版)「Jonathan Anderson (fashion designer)」 https://en.wikipedia.org/wiki/Jonathan_Anderson_(fashion_designer) The Guardian「JW Anderson to launch Topshop range」(2012年) https://www.theguardian.com/fashion/fashion-blog/2012/jun/13/j-w-anderson-topshop The Guardian「Versace unveils first Versus collection by JW Anderson in New York」(2013年) https://www.theguardian.com/fashion/fashion-blog/2013/may/16/versace-versus-jw-anderson-new-york Community Beyond「JW Anderson's FW22 Pigeon Clutch Bag Is for the Fashionistas That Just Wing It」(2022年) https://communitybynd.com/2022/07/19/jw-andersons-fw22-pigeon-clutch-bag-is-for-the-fashionistas-that-just-wing-it/ Highsnobiety「JW Anderson's Frog Clutch Bag Is FW23's Pigeon Clutch」 https://www.highsnobiety.com/p/jw-anderson-frog-clutch/ Hypebeast「Take a Closer Look at JW Anderson FW23's Frog Clutch Bag」(2023年) https://hypebeast.com/2023/1/jw-anderson-fall-winter-2023-frog-clutch-bag-wellipets-release-information-closer-look (公式サイトの確認日:2026年10月13日)

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