閉鎖まで
2024年、重なった変化
The Impression によれば、Y/PROJECT は、14年の歴史の後、事業を終えると発表した。共同創業者ジル・エラルフの死と、クリエイティブ・ディレクターのグレン・マーティンスの退任が、大きな転機になった。マーティンスは、2013年から、ブランドに関わっていた。nss magazine は、エラルフと、CEO のパスカル・コンテ=ジョドラ、マーティンスが、ブランドを離れたと書いている。
管理下に置かれ、買い手が見つからず
The Impression によれば、Y/PROJECT は、パリの商事裁判所の管理下に置かれ、資金繰りの問題から、2024年秋のショーを中止した。nss magazine は、2025年1月9日に、投資家を見つけられず、閉鎖が確定したと伝えている。

WWD の報道を引いて、香港の投資会社 AA Investments が、4万5000ユーロでの買収を申し出たとも書くが、ブランドの幹部は、この件に、コメントしなかった。
発表の言葉
The Impression は、ブランドの声明を引いている。「Y/PROJECT と、チームは、長年、ブランドを支えてくれた、全ての協力者に感謝する。特に、グレン・マーティンス、パスカル・コンテ=ジョドラ、そして、故ジル・エラルフに、チームが、創り、成長する余地を与えてくれたことに」。

The Impression によれば、閉鎖の理由は、買い手を確保できなかったことと、ラグジュアリー市場全体の厳しさだった。
アーカイブの行き先
The Impression によれば、エラルフを偲んで、ブランドは、アーカイブの数点を、ニューヨークのメトロポリタン美術館、アントワープの MoMu、パリのガリエラ宮、装飾芸術美術館に寄贈する。
新しい服は、作られなくなるが、その影響は、これからも、評価され続ける、と記事は書いている。nss magazine は、ジーンズの様々な型や、だまし絵のトップスが、カルト的な人気を得ていたことから、将来の復活の可能性が、完全には消えていない、との見方を示している。
受け継がれたもの
Diesel と Maison Margiela
The Impression は、マーティンスの Diesel での仕事が、Y/PROJECT で既に始まっていた実験の上に築かれた、と書いている。2020年に、Diesel のクリエイティブ・ディレクターに就いたマーティンスは、2026年9月22日の、ミラノでのショーを最後に、Diesel を退いた。Maison Margiela のクリエイティブ・ディレクターには、留まる。
H&M という、最後の場所
W Magazine によれば、マーティンスは、Diesel はデニムのブランドで、Margiela には、グラフィックの遺産があり、Y/PROJECT は、構造を組み立てていく展開だった、と語っている。
Y/PROJECT という居場所を失って、行き場がなくなった発想を、H&M との協業で、形にした。服の内側の箔の技法や、スナップで調節できるブーツは、Y/PROJECT で、製品にできなかった物だった。マーティンスは、このコレクションを、Y/PROJECT への「白鳥の歌」だと位置づけている。
見方
nss magazine は、Y/PROJECT の評価が、マーティンスの評価と、切り離せなかった、とも指摘している。ブランドは閉じたが、服の作り方は、人を通じて、別のブランドに、受け継がれている。


