始まり
2015年春夏、自分の名前ではない名前で
FASHIONSNAP によれば、AURALEE は、デザイナーの岩井良太が、2015年春夏シーズンに立ち上げたブランドで、デビューコレクションも同じ季節に発表した。ユニセックスで、オリジナル素材の開発に力を入れ、シンプルで上品なスタイルが特長だと紹介されている。
名前は、岩井の名ではない。FASHIONSNAP のインタビューで岩井は、劇的すぎたり意味がありすぎたりする名にはしたくなく、自分の名をつけるのも気が進まず、覚えやすい言葉を探していた、と話す。AURALEE は古いアメリカの歌の題らしく、響きが気に入り、調べると「光る土地」の意味もあると知って、朝の光が似合う服を作りたいという思いに重なり、決めたという。
名と考え方
「光り輝く大地」
公式サイトの「ABOUT」は、AURALEE を「光り輝く大地」を意味する言葉に由来するとし、朝の光のように穏やかで、やわらかく広がる繊細な輝きを想起させる、と書く。すべてのコレクションは、卓越した品質への探求から始まり、国内外で選んだ原料や糸を調べ、熟練した職人と、質感、重さ、色彩のバランスを突き詰める。そうして生まれるテキスタイルが、ブランドのアイデンティティだという。素材づくりは、別の記事で詳しく読める。

トレンドに頼らない
公式は、トレンドが移り変わっても、AURALEE に残るのは「永続の感覚」だと書く。シーズンごとの物語に頼らず、連続性のあるワードローブを出し続ける、という姿勢である。
2017年から2022年
南青山の店、東京とパリ
FASHIONSNAP によれば、2017年に、初の直営店を南青山に開いた(同年9月のオープン。設計はアーキタイプの荒木信雄)。2018年には、東京都のファッションプライズ「FASHION PRIZE OF TOKYO」の第2回を受賞した。
2019年には、パリ・ファッションウィークと、東京の Amazon Fashion Week TOKYO 2019 A/W に初めて参加し、それぞれプレゼンテーションとインスタレーションの形で、2019年秋冬を発表した。同年、岩井は「第37回毎日ファッション大賞」で、新人賞・資生堂奨励賞を受けた。この年には、New Balance や Barbour との協業も登場した。協業は、別の記事で読める。
2022年には、ビスポーク職人によるシューズのシリーズが始まった(FASHIONSNAP)。
2024年、パリのランウェイへ
公式スケジュールの、ランウェイ枠
FASHIONSNAP によれば、AURALEE は、それまで、パリの公式カレンダーのプレゼンテーション枠で、ランウェイ形式の発表を続けていた。2024年1月16日、パリ・メンズ・ファッションウィークの初日に、2024年秋冬を、会場をパレ・ド・トーキョーとして発表し、ランウェイ枠に移った。白い壁と大理石の空間に、やわらかなベージュのカーペットを敷いただけの、簡素な演出だった。テーマは「仕事からの帰り道」で、モデルたちが、クリーニング店から受け取ったかのように、ビニールのガーメントバッグを手にして歩いた、と同紙は伝える。
2026年6月の2027年春夏までに、公式スケジュールのランウェイ枠でのショーは、6回目になった(FASHIONSNAP)。

2025年から今
大賞と、世界の名簿
FASHIONSNAP によれば、2025年9月に、第42回毎日ファッション大賞の大賞を、岩井が受賞した。同年10月には、Business of Fashion が選ぶ「BoF 500」に、日本から選ばれた5人の一人として、岩井が入った。
今の動き
2026年は、5月に New Balance との「204L」、10月に Salon C. Lundman との初の協業と、TEKLA との第2弾が続いた。6月のパリでは、2027年春夏を、「休暇」をテーマに発表した。これらは、「2026年の今」の記事で読める。


